患者との会話のポイント

病棟勤務の看護師は、受け持ち患者の部屋を回り、バイタルチェックをしたり、声かけを行いますが、その際のコミュニケーションは患者の情報を知るのに重要です。ですから、看護師はポイントを押さえて、患者とコミュニケーションを取らなければなりません。

たとえば、基本的に看護師は、患者と目線を合わせて、必ず相槌を打ちながら話を聞くことが重要です。ただし、どうしても同調できない場合は、肯定も否定もしないような言葉を選ばなくてはなりません。なぜなら、肯定や否定の相槌次第で、患者と後でもめる可能性があるからです。ですから、肯定も否定もしない中立的な態度で接し、トラブルの原因になるようなことは避けましょう。

それから、業務に時間的な余裕があれば、患者の話に傾聴するのはまったく問題ありませんが、業務に追われて忙しいときは、1人の患者に対してかけられるコミュニケーションの時間は5分位を目処にしたほうがいいかもしれません。ですから、患者の確実な情報を知るためのコミュニケーションは、看護師が主導権を持るようにしましょう。

具体例として、一方的に喋り続ける患者に対しては、バイタルチェックなどの医療業務を行いながら、会話の主導権を取るようにしてください。他にも、答える患者の返事が「はい」か「いいえ」で済むような質問を投げかけ、話が長い患者に対して問いかけてみるのも有効です。看護師が患者とコミュニケーションを図るときには、業務に支障が出ないようにして、会話の誘導や主導権をコントロールすることが大切です。